お一人目 「エ.ビシ クラフトショップ」人見美由子(ひとみ・ゆみこ)さん《後編》

からほりらへん(変⁉)なヒトたち

「からほりらへん(変⁉)なヒトたち」by探偵旅団

からほりらへんの変な人※を取材するコーナーの第1回(後編)

初回の変な(魅力的な)人は、革工房エ.ビシの人見由美子さんです。おじいいちゃんの代に開業した「鈴木商店」が昭和初期に玉造から空堀へ移転。それから80年以上守り続けた店舗兼工房を今年(2020年)リニューアルされました。綺麗で居心地のいい工房へ取材に伺いました。(後編)

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※ここで使われる「変な人」は、個性的で魅力的な人に対する誉め言葉として使わせていただいておりますよ~。 (これまでの取材記事はコチラから)

人見さん、お母さん、それに娘さんお二人の作品が並ぶショップコーナーは見ているだけであきない

エ.ビシ
クラフトショップ、
クラフト教室って
どんなお店?


思っているより
簡単!?
それでいて
奥深い革細工

「 革細工というと  
私もキーケースや 
名刺入れを    
持っていて、
案外身近なもの  
だと思います。
ですが      
実際に作るとなると
想像付かないので、
簡単に教えて   
いただけますか」

「 基本作業を
 ざっくり説明すると
 ・革を切る
 ・模様を付ける
  (革用カッターで彫る、
  刻印で叩く)
 ・染色する
 ・組立てる
  (縫う、編む、
   金具で止める)
 の大きく
 4つですね」

「 なるほど。    
この作業机にあるのは
ハンマーと叩き台、 
そして刻印ですね」

ズラリと並んだ刻印(一部)

「 革に模様を
 付ける方法の
 一つが刻印です。
 絵柄の付いた刻印を
 ハンマーで叩いて
 いくだけなので、
 初心者に
 オススメです」

文字や絵柄、
模様と
色んな種類が
ありますね」

「 200種類以上の
 刻印があるので、
 並べたり、
 組み合わせたり、
 自由に模様を付けて、
 色々楽しめます」

革細工って 
思ってたより
難しくないん
ですね

「そうですよ!
 教室では簡単な
 小物だとお子さんでも
 2時間で
 できちゃいます」

子どもで2時間なら
楽しんで作っている
うちに終わっ ちゃい
ますね!」

「 うちの教室には
 30~50代の
 クラフト好きの
 女性が多いです」

女性が好きそうな 
感じします

「 お子さんも一緒に
 親子で参加して
 もらえますよ」

おぉ、   
子どもと一緒で
親子って   
いいですね」

「初心者から  
クラフト好きまで
満足させるって、
難しく     
ないですか?

「 私が楽しんで
 やってるので、
 きっとお客さんも
 喜んでくださる
 のかもしれません」


本革にしか
出せない魅力



エ.ビシさんは  
高級な本革を  
使ってらっしゃい
ますよね

「 レザークラフト用の
 タンニンなめしの
 牛革を使っています。
 本革は使えば使うほど
 その人の手になじむし、
 味が出て、
 ツヤも出ます」

本革なら  
そうですね

「 もし、
 擦れてしまっても
 磨けばまた使えるし、
 糸が切れても
 修理ができる」

確かに!   
修理ができるのも
利点ですね

「 使い続けられて、
 愛着が湧いてくる、
 そんな素材の魅力が
 ありますね」

「そうですねー。 
私もキーケースを
長年使って  
いますが 
糸が切れて  
ボロボロで
キーホルダー化
しちゃってます
コレです…」

袋状のキーケースのサイドが破けた状態

「わっ(笑)
 これはすごいですね。
 両側が
 やぶけちゃってる」

「まっまさか 
っですが…
これも   
修理できたり
します~?
(苦笑)」

「 いや~
 これはどうでしょう
 (笑)」

やっぱ不可!!

「でも、まだ革が
 丈夫なフチの部分に
 糸を通して
 周りを補強すれば
 復活できるかも!」

逆転の修理可!! 
マジですか!

前向き過ぎる回答に
驚きです!」

「修理すれば
 また愛着が
 湧きますよ。」

「ありがとう
ございます」

「手作りの作品は
 唯一無二の
 1点ものなので
 愛着が湧きます」

「 手作り   
ですもんね 」

「手間のかかる
 作品は時間が
 掛かる分
 愛着も湧きます」

存在感のある手間の掛かった手作り作品

「確かに     
時間かかりそうな
作品ですね」

「手間のかかる
 作品は
 二度と作りたくない。
 だから、
『売れないで欲しい』
 って心のどこかで
 思っているんです。
 商売なのに
   変でしょ?」

変です! 
いや実に、
変です!
(笑)

可愛いデザインの小物もたくさん

「手作りの魅力に
ついて他に  
ありますか? 」

「使い込んだ
 愛着があるもの
 に対して
 リメイクしたことも
 あります」

「どんなものですか?」

「もともと本革で
 ないバッグの
 取っ手部分を
 本革でリメイク
 させていただき
 ました 」

「 他にリメイク例は
ありますか? 」

「使わなくなった
 ランドセルで
 ブックカバーを
 作ったり、
 ブランドバッグで
 小物入れを
 作ったり」

「ランドセルを
 持ってきて
 いただいて、
 お子さんと
 一緒に小物を
 作るという
 ワークショップも
 できます」

「 小学校卒業を
記念して  
お祝いとして
親から子へ、
感謝の証として
子から親へ 
プレゼントし
合うっていう
ワークショップ!
めっちゃ  
いいですね!」

「 西坂さんも
 数年後に
  どうぞ!」

「 私の場合、  
子どもに   
感謝されている
かが問題ですが」


エ.ビシさんが
大切にしている
こと


「クラフト教室に
ついて    
教えてもらえ
ますか? 」

「火曜・木曜・土曜の
 午前10時~午後5時で
 完全予約制です。
 最大4名様まで、
 2時間が
 1レッスンで
 好きなものを
 選んでお作り
 いただけます」

「 例えば    
 キーケースを  
作るとしたら?」

「 材料費が
 1,200円~で
 ワークショップ
 の料金が
 2時間で
 1,200円ですから
 2時間・
 2,400円~で
 自分オリジナルの
 キーケースが
 作れます」

初心者向けの小物もラインナップ

お手頃な  
お値段!

心配なのは
初めてでも
ちゃんと作れる
のかってこと
ですが?」

「 心配な方は
 初心者向けの
 小物から
 始められると
 いいと思います」

「 それはありがたい」

「 逆に、    
いきなり高難度の
ものを作りたい 
っていう方
いませんか?」

「 います(笑)」

「!!!」

「でも
『こんなん作りたい』
 というお客さんの
 思いを形にする
 お手伝いが
 楽しいので、
 そういう方は
 大歓迎です」

「 でも、  
突拍子もない
こと言う方も
いません?」

「 います(笑)」

「!!!!!」

「そういう方の
 ニーズにお応え
 できるように
 情報収集は
 欠かさないです」

「 勉強熱心ですね」

「お店で
 革製品を見ると
 職業病が発動して…」

「発動すると?」

「デザインは
 もちろん、
 金具の種類や
 縫い方など
 細かくチェック
 してしまいます
 (笑)」

産業スパイ  
レベル!(笑)

それじゃ普通に
お買い物   
できませんね」

「 そうなんですよ(笑)」

「『お客さんに  
喜んでもらうこと』
を、本当に大切に
されているのが
よくわかります」

「 ありがとうございます 」

「 それと、  
人見さんは 
本当に革細工が
お好き    
なんですね」

鮮やかに着色さされたものや、ちょっとしたアイデア商品も多数

「教室は    
完全予約制だから
友達同士だけでも
OKって    
ことですね 」

「お友達と一緒に
 来ていただくと
 お互いの作品を
 刺激し合って
 いいんですよ。
 西坂さんも
 お子さんと
 一緒に来て
 くださいよ
 初心者さんは
 もちろん、
 お子様大歓迎の
 教室なんで!」

「日曜日は教室を 
やってらっしゃら
ないんですよね。
私、日曜しか 
時間ないので
難しいかも」

「大丈夫です!
 火・木・土以外でも
 ご連絡いただければ
 予定の空き状況で
 教室開けています。
 日曜はイベントに
 参加していることも
 ありますが
 予定がなければ
 開けられます」

「 それじゃ   
今度伺います!」


記者(ライター)紹介

にっしゃん(探偵旅団/参謀)

まちのローカル情報(不思議やナゾ)を探偵のように調査(取材)し、メディア発信する記者一家、その名も探偵旅団(たんていりょだん)。そこの参謀がにっしゃんです。
2007年から上町台地の地域情報紙『うえまち』でローカルメディア制作に10年以上携わりました。2014年からは編集長となりデザイン、編集・企画・取材・営業など様々な業務を行ってきました。多くの取材現場を経験させてもらい、写真撮影や取材のスキルは持っています。
編集長時代は、ライターというより取材・編集・デザインがメインで、書くことは好きでしたが専属ライターがおり書くことがあまりなかったです。今回、このコーナーを記者としてライティングできることは大変うれしく思っています。

「探偵旅団」とは

誰かの当たり前は、誰かにとっては不思議やナゾかもしれません。普段、自分たちが暮らすまちには、ある人にとってはたくさんの当たり前があり、同時に不思議やナゾも隠れています。そんなまちのローカルな不思議やナゾという「情報」を探偵のように、調査(取材)、分析、解明、そして発信していく記者一家、それが探偵旅団(たんていりょだん)です。
私たちは「伝える」ということは文化的で素晴らしいことだと考えています。人を介して得られる情報には時として心(魂)が宿っています。取材で得られた生きた情報に込められた心(魂)を見つけ出し、言葉やアート(デザイン)でつむぎ出していく。そこにさらに私たちの心(魂)を込めてメディアで発信していく、これが探偵旅団の主な活動内容です。

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