三人目 「保護ねことVEGAN(ヴィーガン)のお店 neu(ネウ)。」の岩下裕加里(いわした・ゆかり)さん《後編》

からほりらへん(変⁉)なヒトたち

「からほりらへん(変⁉)なヒトたち」by探偵旅団

からほりらへんの変な人※を取材するコーナーの第3回(後編)。

第3回の変な人は、保護ねことVEGANのお店neu。の岩下裕加里さんです。

いつでも猫が遊んでいるのを見かけそうな空堀エリア。トンネルのような長屋の入口をくぐって数秒。左手に見えてくるのが2019年オープンした「neu。」さんです。路地裏にあるお店の窓から猫のキュートな視線が…。歓迎してくれているようなので取材にお邪魔してきました。(後編)

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※ここで使われる「変な人」は、個性的で魅力的な人に対する誉め言葉として使わせていただいておりますよ~。 (過去の記事はコチラから)


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ヴィーガンなのも動物が好きだから!

保護ねことヴィーガン(VEGAN)のお店となっていますが、ヴィーガンって雰囲気だけしか知らないので教えてください

「完全菜食主義=動物性由来のものは食べない」という感じですが、食事だけではなく、衣類や日用品なども動物性由来のものは使わない方もいます

ベジタリアンとは違うんですか?

ベジタリアンには乳製品や卵がOKの方もいらっしゃいますが、ヴィーガンの方は食べません

動物由来のものがダメって感じですかね
それは健康志向だからですか?

理由は様々ですよ
【環境問題】【動物の為】【美容・健康】が多いかな

岩下さんはどんな理由でされているんですか?

私は動物の為に食べるのをやめました
当時は環境問題なんて全く知らなかったです
可哀想だから食べない、ただそれだけでした

なるほど。根本にあるのが「動物が好きだから」なんですね

どんなきっかけでヴィーガンになったんですか?

最初はSNSで、偶然、牛がお肉になるまでの映像を見てしまって…
それからお肉を食べるのをやめました
徐々に魚や卵を食べるのも抵抗が出てきていたので、ヴィーガンになりました
実践してみてダメならベジタリアンになればいいと思っていましたが、今でもヴィーガン続けられています

魚もですか!
動物愛護の考えを貫いてますね

畜産業はCO2やメタンガスの排出が多く、それらは地球温暖化の原因の一つとされています
地球の為、環境の為にヴィーガンをされている方も多いですよ

そうなんですね

私は動物が好きなんで、極力動物を搾取しないでいたいんです
今の生活で自分のできること・自分で決めたルールでやっているという感じですね

自分の決めたルールですか?

代替えがあるものはそれを使えばいいとかですね
ソイミート、植物性ミルク、メープルシロップなどなど
ヴィーガンコスメも沢山あるし、ヘアカラーやブリーチもヴィーガンです
服もウールや毛皮は絶対に着ないです
代替え品が沢山あるのに動物が犠牲になったものを使う必要がないです

そういうことですか!
お肉など今は代替品が買える時代ですね
ソイミートとかも最近よく聞きます

そのルールを誰かに強要するとかは全然考えてないです

自分のできることをする、信念みたいなものを感じます

なので、お店の猫には本来食べるべき動物性の食事を与えています
ヴィーガンの方の中にはペットにもヴィーガンフードを与えている方もいますが、私自身がまだ栄養面でのヴィーガンペットフードに納得できていないので(もっと勉強します)

猫にも強要しないってことですね

あくびをする、ねこスタッフ

ヴィーガンなのに保護ねこのご飯は動物性のものを与えているとの批判もありました
ですが、自分の決めたルールを守ってやっているので気にしていません

それは素晴らしいことですよ!

当初お客さんのために動物性のもの扱うメニューを作ることも考えたんですが、それは違うと思ったんです

葛藤もあったんですね

ヴィーガンの私が、代替食品を使って提供する「完全ビーガンメニュー」の店にしたい!という思いが強くて、 お客さんに受け入れてもらえるか迷いましたが、思い切ってやりました

ホームページの写真を拝見すると、かなりちゃんとした食事を出されていますね

ホームページよりランチメニュー3種類紹介

Soyミートの唐揚げセット ドリンク付 ¥1,200
Soyミート唐揚げ 甘辛和えセット ドリンク付 ¥1200
Soyミート チキン南蛮 ドリンク付 ¥1200

ねこカフェは簡単な軽食の店も多いのですが(ドリンクのみなど)当店はがっつり食事を提供しています

それはどうしてですか?

昔アルバイトでお世話になった保護ねこカフェではご飯が充実していて素晴らしかったんで、私もお客さんにも喜んでもらいたくて、料理を提供しています

お店にはヴィーガンの方が集まるんですか?

ヴィーガンではない方の方が多いですが、当店でヴィーガンを知って実践してくれている人もいますよ
色んな人に来てもらいたいです


猫ファンに支えられて

コロナ禍なので、入店人数を制限して営業しています

経営も厳しいんじゃないですか?

そうなんですが、カフェの他に「猫のグッズ」を作ってお店とネットで販売しています

猫グッズ!

2階の一角に所せましと並ぶ、neu。オリジナルの猫グッズ

カバン、Tシャツ、ポーチ、キーホルダーなど常連さんがデザインしてくれたり、写真撮影したり、本当に感謝しかありませんね

常連さんが協力してくれているんですね!

その収益は猫の生活費や医療費、保護活動などに使わせていただいてます

いいサイクルです

コロナ禍でお店に来られないという方も「貢献したい」ということで買っていただいている方もいらっしゃいます

そういう思いのある方が集まるんですね

ねこカフェあるあるなんですが、どのお店も大体オリジナルグッズを作っているんですよ(笑)

へぇ~、【猫好きの中の更に猫好き!】みたいな人って多いんですか?

猫にファンがつくというのは珍しいことじゃないですね

ファンですと!

まさにアイドルのような存在です

アイドルですと!

【推し猫】がいる方も多いですよ

推し猫ですと!

【推し猫】が卒業すると自分もそのカフェを卒業、
猫ファンを引退するという人さえいます

まさにアイドル級!

そういう熱心なファンが来てくださるので人慣れ訓練が出来ています

推し猫が卒業するとファンの方も寂しいですね

そうですね。でも引き取ってくれた里親さんがSNSで写真をアップしてくれるんです
お客様は里親さんのSNSを楽しみに見てますよ

写真や動画で猫の様子を知ることができると嬉しいですね

「あの子、爪切れるようになったんですね」とか「最初はあんなに小さかったのに、大きくなって…」とか

親みたいになっちゃってる!

お店にいれば、涼しく暖かい場所で食べ物にも困らず、体調を崩せば治療し、沢山遊んで可愛がってもらえます
それ以上に幸せに暮らせる里親さんの所にしか行かせたくないです(笑)

猫の幸せを思う気持ちが温かいです

ほんとたまになんですけど、「猫くれるって聞いてんけど」みたいな方がこられますね(笑)

うわ!

譲渡に条件が沢山あることを知らない方もいます。

どんなシステムなんですか?

当店の場合だと、里親になる場合に譲渡費用をいただいています
2万円~4万円ですね
猫によって金額は変わります
医療費、マイクロチップ、ワクチン、避妊手術、血液検査など、その猫に必要なケアの合計ですね

医療費とか結構掛かりそうですが?

実際に掛かった費用ではなく、譲渡費用として予め決めた額のみいただいています
医療費数十万かかっても譲渡費用は最大で4万円なので、保護主さんは大赤字です
こうゆうケースは割とありますよ

譲渡のたびに赤字だとカフェ経営していても難しくないですか?

なので、当店は、私の他に、数人の保護主さんがいて預かっている猫が多いです
保護主さんたちも猫のためにバリバリ働いてますよ…

そうなると思います

しかし、これを持続的に行おうとするのであれば、ちゃんと費用を稼ぐ仕組みで運営すべきと考えています

だからこその「カフェ」形態なんですもんね!
これからも動物が好きな人が運営する素晴らしいカフェを続けてください!


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猫ルームの利用料金

1時間 1,500円 延長15分 300円
※3歳以下のお子様も猫ルーム利用料金が発生します

各ランチ 1,200円~

保護ねことVEGANのお店neu。(ネウ)さんのお店情報

住所大阪市中央区谷町6-17-5
アクセスOsaka Metro 鶴見緑地線 松屋町駅 5番出口から徒歩5分
Osaka Metro 谷町線 谷町六丁目駅 3番出口から徒歩8分
Osaka Metro 長堀鶴見緑地線 谷町六丁目駅 3番出口から徒歩8分
営業時間13:00~21:00(平日)
12:00~20:00(土・日曜、祝日)
※感染状況により変更となっている場合があります。
定休日 不定休
電話番号 06-4305-3584

※取材時点の情報です。情報が変更になっている場合がございますので、詳しくは電話等で事前にご確認いただくようお願い致します。


記者(ライター)紹介

にっしゃん(探偵旅団/参謀)

まちのローカル情報(不思議やナゾ)を探偵のように調査(取材)し、メディア発信する記者一家、その名も探偵旅団(たんていりょだん)。そこの参謀がにっしゃんです。
2007年から上町台地の地域情報紙『うえまち』でローカルメディア制作に10年以上携わりました。2014年からは編集長となりデザイン、編集・企画・取材・営業など様々な業務を行ってきました。多くの取材現場を経験させてもらい、写真撮影や取材のスキルは持っています。
編集長時代は、ライターというより取材・編集・デザインがメインで、書くことは好きでしたが専属ライターがおり書くことがあまりなかったです。今回、このコーナーを記者としてライティングできることは大変うれしく思っています。

「探偵旅団」とは

誰かの当たり前は、誰かにとっては不思議やナゾかもしれません。普段、自分たちが暮らすまちには、ある人にとってはたくさんの当たり前があり、同時に不思議やナゾも隠れています。そんなまちのローカルな不思議やナゾという「情報」を探偵のように、調査(取材)、分析、解明、そして発信していく記者一家、それが探偵旅団(たんていりょだん)です。
私たちは「伝える」ということは文化的で素晴らしいことだと考えています。人を介して得られる情報には時として心(魂)が宿っています。取材で得られた生きた情報に込められた心(魂)を見つけ出し、言葉やアート(デザイン)でつむぎ出していく。そこにさらに私たちの心(魂)を込めてメディアで発信していく、これが探偵旅団の主な活動内容です。

※取材時点の情報です。情報が変更になっている場合がございますので、詳しくは電話等で事前にご確認いただくようお願い致します。


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にっしゃん(探偵旅団/参謀)

まちのローカル情報(不思議やナゾ)を探偵のように調査(取材)し、メディア発信する記者一家、その名も探偵旅団(たんていりょだん)。そこの参謀がにっしゃんです。
2007年から上町台地の地域情報紙『うえまち』でローカルメディア制作に10年以上携わりました。2014年からは編集長となりデザイン、編集・企画・取材・営業など様々な業務を行ってきました。多くの取材現場を経験させてもらい、写真撮影や取材のスキルは持っています。
編集長時代は、ライターというより取材・編集・デザインがメインで、書くことは好きでしたが専属ライターがおり書くことがあまりなかったです。今回、このコーナーを記者としてライティングできることは大変うれしく思っています。

「探偵旅団」とは

誰かの当たり前は、誰かにとっては不思議やナゾかもしれません。普段、自分たちが暮らすまちには、ある人にとってはたくさんの当たり前があり、同時に不思議やナゾも隠れています。そんなまちのローカルな不思議やナゾという「情報」を探偵のように、調査(取材)、分析、解明、そして発信していく記者一家、それが探偵旅団(たんていりょだん)です。
私たちは「伝える」ということは文化的で素晴らしいことだと考えています。人を介して得られる情報には時として心(魂)が宿っています。取材で得られた生きた情報に込められた心(魂)を見つけ出し、言葉やアート(デザイン)でつむぎ出していく。そこにさらに私たちの心(魂)を込めてメディアで発信していく、これが探偵旅団の主な活動内容です。

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